発創アリ。

2017 10
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江戸川乱歩から始まった。



推理小説が好きです。

ルーツは
小学生の時に
江戸川乱歩ワールドに耽溺したことでしょうか。


何気ない、当たり前の生活の場が、乱歩の言葉によって
不気味なおどろおどろしい空間にゆがめられていくような感覚に
ハマリこみました。


「言葉が現実を生み出していく力」
に驚いたんです。



その後、中学から大学にかけて
大掛かりなトリックと謎解きを特徴とした
島田荘司、綾辻行人などの作家が好きになりました。
ふたりの著名な傑作は、今でも読み返します。

「占星術殺人事件」(島田荘司)
「十角館の殺人」(綾辻行人)


共通する特徴は
「驚異的な知能を持つ、変人の名探偵」が主人公
ということです。


例えば、島田作品では「御手洗潔」という探偵が主人公ですが
御手洗さんは、人の名前はちっとも覚えないし
世間の常識はまったく放り出して、自分の思考だけを頼りに前進していきます。
だから、まわりの人は振り回されてばかり。。。


そういえば、シャーロック・ホームズも明智小五郎も金田一耕助も
みんなよく似てますね。


「常識を保留して思考を組み立てる」
という彼らの知性に魅かれました。



そして今、東野圭吾です。
社会問題から名探偵ものまで
幅広い作風ですが

人間の感情の深淵
特に、本当はフタをして見ないことにしたいような部分を
丁寧に、淡々と描写していく筆致が特徴でしょうか。


「白夜行」「幻夜」「手紙」

など、推薦したい作品がたくさんあります。
さて、東野作品で、今、一番話題なのは
直木賞受賞作にして、10月4日から映画公開されている


「容疑者Xの献身」

変人ガリレオと呼ばれる天才物理学者、湯川学が活躍する
ガリレオシリーズのひとつです。

ガリレオもまた、史上の名探偵に負けず劣らず変人で
人間関係にはほとんど頓着せず
事件の謎を、物理的な事実をひとつひとつ積み上げることによって
解明していきます。


まわりの刑事や同僚が
事件の種々の情報に対して、すぐに
「○○じゃないか?」「これは○○ということだ」
と判断を下すのに対して、ガリレオは

「。。。さっぱりわからない」
「まだ、仮説の段階だ」

と、そう簡単に判断をしません。


「事実と感情を分離し」「仮説と結論を分離し」
丁寧に思考を進めていく姿勢には
とても多くを学ばされました。



長々と、僕の推理小説体験を振り返ってきました。
この体験を通じて学んだこと、魅かれたことは、つまり。。。


なぜ、謎が謎になるのか?


ということにつきるように思います。


僕達は
それぞれの思いに導かれて
日々、言葉で現実を紡いでいきます。


現実そのものを描写しているわけではなく
独自の思いを言葉で外世界に投射しています。

その他人との共通部分や固定化された部分を
僕達は「常識」や「現実」と呼ぶのでしょう。


常識や現実は「仮説」にすぎないわけです。
背後には、生々しい感情が隠されていて
本来、少しも固定的なものではありません。

なのに、それが「結論」として動かないモノとして扱われた時
そこに、「謎」が入り込む隙が生まれるのでしょう。


何が起きているのか?という思考と
それをどう受けとめるのか?という思考の間には
感情や嗜好が蠢いているのですが
それは、常識によって隠されてしまうようです。


カチカチの常識というフタを
取り除かれたときに現われる
生の世界に魅かれ続けています。


ファシリテーター
冨永良史
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